四国のお遍路といえば、なにを思い浮かべるでしょう?
長い距離を、ひたすら歩く仏教の修行、
白装束をまとい、杖を持ち、菅笠をかぶった人、
心になにかを抱えて、それを解き放ちたい人……
漠然としたイメージは持っていましたが、
果たして一体ナンナンダ?! というのが、私の長年の問いでした。
それならば、自分でやってみた方が早いのではないかと思い立ち、
仕事をやめ、お遍路に出ることにした。
と思って、意気揚々と出かけたのは11月6日。
成田空港から高松空港へ夕方の飛行機でひとっ飛び。
徒歩とヒッチハイクで、なんとか高知の38番礼所「金剛福寺」までいったが、
途中からなんのためにやっているのか、わからなくなってしまった。
当初の目的は、
1.写真を撮ること
たくさん写真を撮って、写真の腕を上げたい
2.お金を使わずに、写真で生きていけるか試すこと
「あなたのお望みの写真を撮るので、一泊、泊めていただけないでしょうか?」と言って、
おたがいの持っているもので生きていくこと。
お金にコントロールされない生き方をしたい、というのが根本にある。
3.お遍路はなんなのか写真と文章でまとめること
そして、それを仕事にすること。
にしても、使えるお金は限られている。
結局、2週間で8万ぐらい使ってしまった。
四国には、善根宿と呼ばれる安宿がお遍路ルートにあり、
素泊まりでも、だいたい4000円ぐらいする。
もう、本当にお金がない。
ならば、1週間に1万円で残りをまわろう。
カードは持たない。
11月24日からは、2回目の「区切り打ち」。
どうぞお見守りくださいませ。

11月6日の成田発、高松行きの機内から。秋のさわやかさが心地のよい夕暮れ。

1番礼所「霊山寺」(徳島県鳴門市)の山門。近くにはお遍路グッズを購入できる店も。1番らしく、おじいさんやおばあさん、外国人(とくにフランス人)のお遍路さんで盛り上がっている。

弘法大師が眠るといわれる太子堂。四国の礼所には必ずと言っていいほどある。中を見られるように、中央のガラスだけ抜けていることが多い。

参拝したら収めるお札。日付、住所、名前を書く。お寺への名刺のようなもの。

水子地蔵。錦鯉も泳いでいる。金色の赤ちゃんがかわいい。

写経奉納箱。熱心な方は、般若心経を写経して納める。


赤ちゃんの仏像。お遍路さんのように菅笠。



山門の前にあるマネキン。お遍路の正装をおしえてくれる。靴は履き慣れたトレッキングシューズがおすすめ。

山門を入って左にある縁結び観音。いい出会いがありますように……!

この奥にあるのは本尊。本尊の写真は、なかなか撮りにくい。