その先は

瀬戸内海に浮かぶ、香川県の男木島は、

皇居と同じくらいの大きさ(一周約5km)に、人口150人ほどが住む小さな島だ。

2010年からはじまった、3年に1度の瀬戸内国際芸術祭の舞台で、

島のところどころに、アーティストたちがつくった作品がある。

そのひとつに、

「歩く方舟」(山口啓介)がある。

これは、聖書に出てくる「ノアの箱舟」をモチーフにしてつくられたという。

道で会った漁師のおじいさんと話していると、 「あの足は、福島の原発の方を向いているんだよ」

と教えてくれた。

背負っている山の模様は、

福島第一原発の壁の柄が描かれている、とか。

山を背おった足たちは、

白く、太く、そして、足並みが揃っていた。

そして、ちょっと雨宿りするのに、便利だった。


© 2018 By Yuki Shigeno